2014年6月5日木曜日

クラウドファンディング 朝日新聞 2014/6/3

クラウド違い

ネット上で趣旨に賛同する不特定多数から小口の金を集める手法をクラウドファンディング(略してCF)というのだそうである。それなら数年前のイギリスのテート美術館がターナーの名画「ブルー・リギ」の国外流出を食い止めた例がある。ターナーの「青のリギ」

ただ今度はその手法を政治家の資金集めに応用した例が記事になっている。そして募金活動を運営する事業会社の存在、CFサイトが紹介されている。

ここで、待てよ、と気がついてクラウドファンディングを検索してみると、どうだ、この通りクラウドの花盛りである。wikipediaを参照する。なんだ、クラウドってCROWDではないか。クラウドコンピューティングでおなじみになっているのとは別物であった。これだから世情に疎い年寄りは困ります。大衆からの募金でした。図の右下、富士通の広告のはクラウド・コンピューティングでした。これ、日本語だからこんぐらかるのだ。英語であっても日本人が言えばやはり区別しにくいことになるだろう。なにしろRとLの発音の問題になってしまうから。
それはそれとして新聞にはシューティングスターというサイトが紹介されていた。
http://shootingstar.jp/)

インターネットで見ると、なるほどたくさんの活動がならんでいて、それぞれのプロジェクトの達成状況も見ることが出来る。もしも個人で立ち上げて募金しようとするなら箸にも棒にもかからなさそうなアイデアも、仲介する事業会社によって上手に宣伝をしてくれるし、応募の管理もしてくれる。応募はクレジットカードか銀行振り込みで、目標額が達成できなければ金額は引き落とされない。この方式なら安心できそうに思える。
しかし、一旦引き落とされたお金が目標未達の場合には、あらためて返却される方式をとる会社もあるようだ。こうなると事業者の質が問われるだろう。

今日の記事は運営会社が政治家に誘いを掛けたことと、政治献金を合法的に集められる手法として今後も盛んになろうが、同時に政策もしっかり打ち出してもらいたいとの希望をこめた紹介であった。

しばらくブログやらでいろいろな募金活動とその反応を見ているうちに、どちらかといえば若い人たちが思いついて始めるという形のプロジェクトが傾向的に多い気がしてきた。それに対する反応もマジやらチョーやらでなく、もっと高次の若者語で語られていると、こっちは理解の外に追いやられそうな気分になる。基盤の確かな美術館などなら分かりやすいが、有象無象のプロジェクトになると、そのうち詐欺まがいの事業者も紛れ込むのではないかと心配にもなる。

古くはニューヨークの自由の女神の台座部分の資金繰りにも利用されたとか、へぇ―に類する知識も得られたので、ちょっとトクした気分の一日であったが、ネット時代のオカネの話、健全に発展することを願っています。