2021年11月16日火曜日

スマホの危険性

 スマホを枕元においてはいけないという記事をネットで見た。電磁波を出す機器だから脳の近くには置かないようにとの警告だ。思い出したが今世紀への変わり目あたりだっただろうか、いまガラケーと呼ばれるケータイの普及と電波中継塔の建設が競合していた頃だった。電磁波の健康への危険がかしましかった。世間並みにケータイを持ってみたものの、生活のアクセサリみたいな感じでいる間に論争が下火になったか、こちらの関心が薄くなったかしてスマホを持つようになってもその危険性については殆ど忘れていた。それが久しぶりに危険だよと言われて、あらためてネット情報を見てみると、絶対に危険だとの情報はまだなくて現在の普及機器にはそれなりの安全性が見込まれているとの情報が多い。我が国ではスマホ普及推進を図る政府(総務省)と業者団体の連携の声が大きいようだ。それに比べて医師たちの発言は目立たない。

通話画面でスピーカーのアイコンが表示される

そんな中でセキュリティ業者のノートンが電磁波対策として、電話するときはへッドホンを使うかハンズフリーにしたほうが良いとしていた。また医師ではなくマッサージ治療を業とする人物が真剣に枕元に置くなと説いている。この人がヘッドホンやイヤホンが聴覚に及ぼす危険性も主張しているのが気になった。これらの意見につられてネット探索のアンテナを電磁波からヘッドホンの弊害の方に向けてみると、ナンと自分が難聴になった原因がストンと腑に落ちた。

補聴器の厄介になってすでに10年以上過ぎているが、そんなに大音響で聴いていたわけでもないヘッドホンが継続的に内耳に作用したことが主因らしいと判断できた。慶応大学医学部の小川 郁(おがわ かおる)教授が説明しているのだ。私が音楽の音程、例えばメロディに異常を感じはじめてアチラコチラの耳鼻科医院を聞き回っている頃、ヘッドホン難聴という用語はなかった。ヘッドホンを大音響で聴くと突発性難聴になるよという程度でしかなかった。それが今や継続して聴くことに問題ありとするように変わっている。

慶応大の小川教授は1時間ほど聴いたら5分以上休むことを提案している。内耳の有毛細胞をいたわリながらヘッドホンを使えということだ。そうすれば有毛細胞も消耗が少なくなるという。私にこういう知識があれば音楽を聞く楽しみももう少しぐらい長く続けられたかもしれない。いま出ているネット情報ではスマホの電話を聞くのにハンズフリー機能を使うよう提案している。これは音響でなく電磁波が耳に近く当たらないようにせよという警告である。たいていのスマホにはハンズフリー機能がついているようだ。Androidでは通話画面でスピーカーアイコンが浮き出るようになっている。スマホになれないうちは、電話がつながると相手の声を聞き逃すまいと耳にスマホを当てで画面を見ないからこの機能に気が付かなかった。電話が作動している間しかアイコンは見えないのだ。運転することをすでにやめていたからハンズフリーが必要とも思わなかった。

スマホには電磁波への近接の危険があり、ヘッドホンやイヤホンには長時間継続聴取の危険があることがわかった。電磁波の問題にはスマホ普及に躍起となっている総務省が大きなページを割いて安全であるかのように発表している。それに比べて聴覚への危険信号は少ない。一般的に聞こえの問題は被害者の声が小さいし社会的認識が足りない。今後は増えることだろう。余談になるが、交通警察にしても認識不足は昔ながらで進歩がない。交通事故の原因には難聴者あるいは難聴を自覚していない人の運転感覚と身体感覚不感症が潜むことを見逃している。

難聴者の私は電話は苦手であるが、スピーカー機能を知ってからは固定電話よりスマホの電話のほうが聞き取りが楽になった。業者のサービス態勢には、故障の場合など電話で応対するのが圧倒的で難聴者には不親切だ。家族や友人などとはメールのほうがありがたい。

スピーカー機能は周囲にまで相手の声が聞こえるのは不都合だとの欠点がある。NTTはスピーカー音を50センチの範囲に制限するよう機能を変えることにして現在申請中との報道があった(11月17日朝日朝刊)。(2021/11)