政治家や官僚という人たちは「言葉遊び」で日を送っているのだろうか。
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を派遣しているのは、派遣先が戦場でないからだそうだ。ところが派遣部隊の日報に「戦闘」と記載があったことが判明し、戦闘があった場所に自衛隊がいたことが問題になったらしい。
伊勢崎賢治さんによれば「交戦できない自衛隊は、弾がまったく飛んでこない場所でなら活動できます。そんな「仮想空間」を戦場につくり、後方支援や非戦闘地域といった言い方で参加してきたのが、これまでの自衛隊によるPKOです」(2017年3月14日朝日新聞耕論)。
昨年7月以降にはその「仮想空間」に戦闘があったらしい。だから現場の部隊の日報には「戦闘」という文字が登場したようだ。
ところが国会討議では戦闘があっては自衛隊派遣の前提が崩れるために「戦闘」があってはならない。そこで、政府としては、いや、あれは「戦闘」ではなく大規模な「衝突」であった、と言葉を言い換えることで逃げようとした。
その答弁を追及された大臣が「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と「答弁」した。 答弁ならば、武力衝突があったが、戦闘はなかった、とでも言えばよいはずである。大臣の言い方は答弁ではなく答弁の仕方の説明である。事務方が回してきた答弁書の書き方が、こうだからこのように話すようにという意味の書き方であったのかもしれない。いずれにしても、この大臣は言葉の使い方が理解できていないと思える。これで弁護士が務まったとは変な話だと思う。
大臣の答弁がおかしなことは別にしても、「説明」を「答弁」と承って質問側が了解したとは思えないが、それでは戦闘があったのですね、となぜ確認しなかったのだろうか。いや、したのかもしれないが当方の関心がほかに移ったのかもしれないからあまりえらそうには言えない。事実上、答弁で戦闘が存在したことを認めているのに、それ以上に問題が大きくならなかったのは疑問だ。
以上について調べたら、衆議院のホームページに質疑が載っていた。これらは官僚が作成した文章と思われる。これを読むと大臣はやはりシロートだと思う。言葉遊びのレベルではなく、相応の応答がなされているのでとりあえず安心した。こういうやり取りの挙句、総理も撤退を考えるように変わったのかなどと考えている。となると、「日報」発見は不作為の大手柄であるが、こんどは防衛大臣としての職能が問われることになった。記憶違いによる答弁は虚偽なのか、ことは人格の信頼性にかかわってきた。どうなることやら。
質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a193054.htm
答弁主意書http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b193054.htm
このたびは「戦闘と衝突」をキーワードにしてグーグルで検索したら上記の衆議院サイトに直ちに到達できた。これを衆議院ホームページから開くにはどうすればよいか。今後の参考に記録おきたいと思う。
まず「衆議院HP」をキーワードにしてインターネットを開く。
(URLはhttp://www.shugiin.go.jp)
トップページが開くので次の順を追って質問主意書・答弁書のサイトを開く。国会の回次を選択して質問一覧から質問件名で求める質問主意書をさがす。
衆議院トップページ >立法情報 >質問答弁情報 >第193回国会 質問の一覧
質問一覧表で経過状況に答弁受理となっていれば、経過情報欄の青字の「経過」をクリックして、質問・答弁それぞれの情報が得られる。この情報にはHTMLとPDFの二種類がある。
実際にこの手順を踏んで必要な記事を探すには、いつの国会か、日時はいつかなど、求める情報についての周辺情報がいるから、うろ覚えで探すには適当なキーワードを使って捜査網を狭めてゆくしかない。今回の「戦闘と衝突」などは比較的最近のことであったから容易に目的を達せられたといえる。(2017/3)
南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を派遣しているのは、派遣先が戦場でないからだそうだ。ところが派遣部隊の日報に「戦闘」と記載があったことが判明し、戦闘があった場所に自衛隊がいたことが問題になったらしい。
伊勢崎賢治さんによれば「交戦できない自衛隊は、弾がまったく飛んでこない場所でなら活動できます。そんな「仮想空間」を戦場につくり、後方支援や非戦闘地域といった言い方で参加してきたのが、これまでの自衛隊によるPKOです」(2017年3月14日朝日新聞耕論)。
昨年7月以降にはその「仮想空間」に戦闘があったらしい。だから現場の部隊の日報には「戦闘」という文字が登場したようだ。
ところが国会討議では戦闘があっては自衛隊派遣の前提が崩れるために「戦闘」があってはならない。そこで、政府としては、いや、あれは「戦闘」ではなく大規模な「衝突」であった、と言葉を言い換えることで逃げようとした。
その答弁を追及された大臣が「憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と「答弁」した。 答弁ならば、武力衝突があったが、戦闘はなかった、とでも言えばよいはずである。大臣の言い方は答弁ではなく答弁の仕方の説明である。事務方が回してきた答弁書の書き方が、こうだからこのように話すようにという意味の書き方であったのかもしれない。いずれにしても、この大臣は言葉の使い方が理解できていないと思える。これで弁護士が務まったとは変な話だと思う。
大臣の答弁がおかしなことは別にしても、「説明」を「答弁」と承って質問側が了解したとは思えないが、それでは戦闘があったのですね、となぜ確認しなかったのだろうか。いや、したのかもしれないが当方の関心がほかに移ったのかもしれないからあまりえらそうには言えない。事実上、答弁で戦闘が存在したことを認めているのに、それ以上に問題が大きくならなかったのは疑問だ。
以上について調べたら、衆議院のホームページに質疑が載っていた。これらは官僚が作成した文章と思われる。これを読むと大臣はやはりシロートだと思う。言葉遊びのレベルではなく、相応の応答がなされているのでとりあえず安心した。こういうやり取りの挙句、総理も撤退を考えるように変わったのかなどと考えている。となると、「日報」発見は不作為の大手柄であるが、こんどは防衛大臣としての職能が問われることになった。記憶違いによる答弁は虚偽なのか、ことは人格の信頼性にかかわってきた。どうなることやら。
質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a193054.htm
答弁主意書http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b193054.htm
このたびは「戦闘と衝突」をキーワードにしてグーグルで検索したら上記の衆議院サイトに直ちに到達できた。これを衆議院ホームページから開くにはどうすればよいか。今後の参考に記録おきたいと思う。
まず「衆議院HP」をキーワードにしてインターネットを開く。
(URLはhttp://www.shugiin.go.jp)
トップページが開くので次の順を追って質問主意書・答弁書のサイトを開く。国会の回次を選択して質問一覧から質問件名で求める質問主意書をさがす。
衆議院トップページ >立法情報 >質問答弁情報 >第193回国会 質問の一覧
質問一覧表で経過状況に答弁受理となっていれば、経過情報欄の青字の「経過」をクリックして、質問・答弁それぞれの情報が得られる。この情報にはHTMLとPDFの二種類がある。
実際にこの手順を踏んで必要な記事を探すには、いつの国会か、日時はいつかなど、求める情報についての周辺情報がいるから、うろ覚えで探すには適当なキーワードを使って捜査網を狭めてゆくしかない。今回の「戦闘と衝突」などは比較的最近のことであったから容易に目的を達せられたといえる。(2017/3)