2015年10月19日月曜日

閑中忙あり パソコン悪戦苦闘の巻

閑人(ヒマジン)は何かをきっかけとして様々なことを思いつく。
妻が使っているPCがおかしいという。音がするという。HDが古くなったか、冷却ファンがくたびれたか、素人判断でそろそろ寿命かもしれないとも思ったりした。2008年から使っているが、一度はボタン電池の寿命切れ、二度目は基板チップの不良が生じてのACアダプターの自動オフ、という履歴がある。
とにかく動いている間に新品を用意しようとネットで注文して5日目に到着。さっそく妻の使いやすいようにセットして、古い方は私の部屋に引き取った。翌日古い方にご機嫌伺いしてみると、もはや全く起動しなくなっていた。過去二回お世話になったすばらしい「PCレスキュー」さんに頼むことも考えたが、ノート型の蓋の部分にいつの間にかネジ穴のような穴が二ヶ所あいたり、その周りにサビがついたり、なぜこんなことにと思うほどの汚れ方。低位クラスのマシンとはいえ、いかにも材質が悪い感じがしたので廃棄に決めた。あえて名を明かすならDELL Inspiron 1526。もとのVistaにWin7のアップグレードサービス付きで売りだしたのを買った。
ちなみに1年遅れで買った同様機種のInspiron 1545は、外観もまだピカピカで元気で働いてくれているから、製造地域の違いなどが影響するのかもしれない。サポート期間の長いプロフェッショナル・エディションにして使っているのをこの夏Win10にアップグレードした。
10年以上DELLを使い続けたが今回の出来事で信用失墜、今度は昔なじみのhpに変えた。これは日本製造である。

ところで、古いPCを廃棄するのにはリサイクル・ラベルがついていたから、DELLに回収を申し込んで無事引き取ってもらった。すべてwebサイトの画面上のやりとりだからヒトコトも口を利かなかった。hpを買う時も同じ、耳の悪い当方には有難いことです。送られてきた伝票類には「排出」という言葉が使われていて、なにか奇妙な感じがした。法律の文言ならまだしも、普通の家庭から郵便局に頼んで持って行ってもらって先方の工場に送る、この過程を排出というのかな。なぜ「送る」とか漢字の熟語なら「送付」、あるいはせめて「搬出」などの普通の言葉があるだろうに、けったいなことやなぁと思った。要らなくなったものはゴミのように排出するわけかな。

さて、上に書いたDELL 1545の隣ではDELL 1501というのが動いている。これは2007年に購入したもので、Win7の無料アップグレードサービス付きだった。この機械の素性はもとのXPからの着せ替えである。当初付帯アプリが少しゴタゴタして一度工場に戻した履歴がある。その後は順調に働いてくれている。HDDが少しくたびれているらしく、時にはゼイゼイあえいでいる感じがする。保存はすべて外付けHDまたはクラウドにして、本体は運用だけに使うようにした。
2台を横に並べてデュアル・モニタで一方はwebの参照、片方は入力などのように使うが非常に便利だ。両方のPCをつないでマウスと外付けキーボードを共用している。これにはmouse without bordersという無料のフリーソフトを使う。Microsoft garageという技術者集団の製品でなかなかのスグレモノである。

Google chromeでしょっちゅうweb参照をしていると、用はないけれども面白そうなサイトが目につく。
金型通信社というサイトがあった。どうも金型の設計製造に関連する技術通信が本業で、サイドビジネスに操作図解の手法を利用してコンピュータ・ソフトの解説などもやっているみたいで、microsoft garage日本版といえばいい過ぎか。なかなか興味深い会社だ。たぶんWin10の操作について探っている時に行き当たったのだと思う。そこにLinuxのことが出ていたのを見つけたのが運の尽きだったかもしれない。華やかに並んだたくさんの誘惑的なコピー文句に惹かれて、これさえあればLInuxなんてへっちゃらみたいな思いで、解説CD(1,510円)を申し込んだ。すぐさま送ってきたCDで色々と勉強させてもらった。選択肢がいろいろある中で、当面の結論はこれを使えば古いPCも十分使えそうだ、ということだった。しばらくはWindowsとLinuxの両用、つまりデュアル・ブートにして、Linuxの使い方に見極めがついたら全面的にLinuxでいく,でどうだろうとか夢想した。

LinuxはOSの名前だ、というのは正しくないらしいが、まだ勉学途次で説明はできない。実際にPCに組み込むOSはいろいろなリナックスがある。Linuxにはいろいろなディストリビューションがあるというのが正しい言い方らしい。
起動にはHDDかCDかUSBメモリを使う。起動用のメディアを作成するには配布元からダウンロードしてインストールする。配布元はディストリビューションの数だけある。ほとんどが無料だが、有償のはサポートがつくらしい。金型通信社はとにかく何でもが無料のを使って経営に役立てる精神だ。その薦めるUbuntuというのを考えることにした。これまで聞いていたLinuxについての話はだいたいプログラマー的な知識が要るらしいと思っていたが、最近はWindowsと同じように扱えることがわかった。ただ知識がないと、ちょっと困った時の処置をwebで聞いてもコマンドを教えてくれたりされると、とたんにお手上げになる可能性はある。早い話が起動にはPCのブート・メニューを使って、どのデバイスを優先させるか指示する。故障した時にロゴが出る前にF2ボタンを押す、あれだ。知れば簡単なことだが、その先で何か引っかかったら・・・勉強がいるぞぉ。

古い方のPCで実験してみたくなった。起動する道具ができたら使ってみたくなるだろうが、失敗してPCごとダメになっても大して惜しくはないと自分に言い聞かせて始めた。
2014年バージョンが今一番安定しているという。これのインストール用のデバイスはCDでは不足で、DVDが要る。DVDの焼き方も金型通信社が教えてくれる。
何度かやり直してDVDでUbuntuが起動できたが、Windowsができない。その理由が分からないままやり直しているうちに、ディスク全体を削除してUbuntuだけをインストールする選択肢が残った。これで実行したらWindowsとはおさらばだ。しようがないからWindowsを諦めましょう。結果はうまく行ったがもはやデュアルではない。無事にUbuntuが動き出した。自分なりに使うためにGoogle Chromeをインストールした。さらに文書作成用にテキストエディターのWritebox for Chromeを入れた。 この文章はそれで書いている。
Linux用の文書作成ソフトはWordの役目をするLibre Office Writerがある。
Ubuntuのデスクトップ画面

そんなことより大事なことがあった。ハードディスク、DVD 、USDメモリ、それぞれ作ったが、起動の時途中で赤やら青やら細い縦縞模様が画面いっぱいに現れて先に進まない現象が出る。これは機械の故障ですな。たぶんグラフィックボードちゅうのが壊れてるのだろうな。さもなくばハードディスクか。インストールにはカシャカシャ音が出ていたけれど、Ubuntu起動は静かそのものだから、ボードのほうがいけないと思う。実験の土台になるPCが壊れているのなら、インストールメディアの不良も判断できないわけだ。他にも不具合があるが省略する。
結局Linuxでいたずらの挙句、動いていたPCを潰してしまったことになりそうだ。縦縞模様は出始めると、何度やり直しても治らない。昨日、今日は問題なく起動した。きまぐれで信頼できない。当分これで遊ぶことにしよう。
けれども別の誘惑の手が伸びてきている。金型通信社のCD内容をよく読むと、Windowsのファイルシステムの上にインストールしてUbuntuが利用できるWubiというソフトが紹介されている。パーティションをいじることも不要で、いやになれば、コントロール・パネルからアンインストールすればいいのだそうだ。これは耳寄りな話ではなかろうか。なぜ先に気が付かなかったのかな。後悔先に立たず。
早速今動いているWin10で実験してみたいところだが、また失敗するとちょっと困る。Linux用に安いPCを調達するか、中古品を買うか、新品にするか、今の現役もすでに7年経過しているし、思案のしどころにさしかかった。(2015/10)